アレルギー原因物質(アレルゲン)の中で花粉アレルギーの原因花粉は様々なものがあります。
ハンノキ(カバノキ科)、スギ(スギ科)、ヒノキ(ヒノキ科)、スズメノテッポウ(イネ科)、カモガヤ(イネ科)、オオアワガエリ(イネ科)、イネ(イネ科)、ススキ(イネ科)、ブタクサ(キク科)、ヨモギ(キク科)、カナムグラ(クワ科)などがあげられます。
飛散時期は地域により差はありますが、ハンノキは1〜5月、スギは2〜5月、ヒノキは3〜5月、イネ科は4〜9月(スズメノテッポウ4〜5月、カモガヤ5〜6月、オオアワガエリ6〜7月、イネ7〜8月)、ブタクサ8〜10月、ヨモギ8〜10月、カナムグラ9〜10月と言われています。
症状の軽減には、まず予防が第一です。特に花粉飛散が多い日の、花粉予防のマスクや眼鏡の着用の他、帰宅後の衣類に付着する花粉のはらい落とし、布団干しの中止など工夫が必要です。
治療としては、花粉飛散前よりの抗アレルギー剤内服が症状軽減に有効ですが、程度に応じ抗ヒスタミン作用のある内服に変更したり、点鼻薬の併用などが行われます。重症例にはステロイド内服が行われることもあります。
また外科的治療は鼻閉症状がひどい場合において、外来で行えるものに下甲介粘膜レーザー蒸散術がありますが、これも症状出現前に行われるべきでしょう。また入院治療で行うものに下甲介切除術があります。
また特殊な治療としてアレルゲンを皮下注射する減感作療法がありますが、行う施設や花粉の種類が限られていること、アナフィラキシーショックの危険があること、治療が長期間に及ぶため通院できずドロップアウトする人がいることなどが問題点として挙げられます。
またアレルギーの原因は血液検査で血中のIgE抗体を調べることである程度精査可能です。
今春はスギ花粉の飛散数が爆発的に多いと言われていますので心当たりの人は早めの対策をおすすめします。